2015年03月17日 18時40分

私の通っていた小学校には、自前の屋外プールがあり、夏になると体育の授業はほぼすべて水泳授業となった。
暑い季節だし、水泳も嫌いでなかったのだ大歓迎だったが、ひとつだけ不満だったのは、水着が指定のものだったことだ。
やぼったいデザインの、紺色のスクール水着で、子供心に可愛くなくて、これを着て泳ぐのは可愛くないと思った。
本当は、赤やピンクの、ひらひらしたスカートのついた水着を着たかった。
当時流行っていたセーラームーンみたいで、ひらひらスカートのついた水着は、
ちょっとだけセーラームーンみたいになれて、あんな水着を着て泳ぎたいとずっと思っていた。

学年があがるにつれ、スクール水着の野暮ったがどうしても嫌で、
これを着るぐらいなら、水泳の授業をサボってしまいたいとすら思うようになった。
それでも水泳が好きだったので、我慢して授業を受け続けた。

小学校を卒業し、中学校に入ると水泳の授業がなくなった。
スクール水着からは開放されたが、授業そのものがなくなってしまったのは残念だった。
その代わり、自分で選んだ可愛い水着を着て、泳ぎたいときに温水プールに通うようになった。
可愛い水着が着たかったので、いわゆる「リゾート水着」を着用して泳いでいたが、
温水プールの利用者の大半が、真剣に泳ぐ人たちだったので、
リゾート水着を着てゆっくり泳ぐ中学生は、おそらく浮いていたと思う。
それでも、可愛い水着を着れて、好きなように泳げたので、当時の私は満足していた。